20190720-1


イ・ジュンギは、新人のときから独自の俳優哲学を持っていた。それは、誰か大物の俳優を模倣するのではなく、あくまでも自分の独自の演技スタイルを確立するという決意表明でもあった。

 

明確な目的を持っていた
 デビュー当時のイ・ジュンギは、「目標にしている俳優は?」と尋ねられて、こう答えていた。
 「目標の俳優を決めて、その人のような存在になろうとは思っていません。この世界には多くの先輩俳優がいて、それぞれの方が自分のカラーを持っていらっしゃいます。確かに、先輩たちのいい部分を一つずつ学んでいきたいと思っていますが、特別に誰かというふうに考えていません」
 「とにかく、自分の中で不足している部分を探していきたいという気持ちがとても強いですね」
このようなイ・ジュンギの発言を見ていくと、1つはっきりしていることがある。それはつまり、「目標にしている俳優はいない」ということなのだ。
それは、どんなすばらしい先輩俳優であっても、模倣するようなことはせずに、イ・ジュンギは独自の演技スタイルを作っていくことを望んでいた。

そのような気持ちで精進したイ・ジュンギは、2005年に映画『王の男』で大人気となり、多くの人たちを虜にした。
その後の大活躍は周知の通りである。

形が決められていない表現
イ・ジュンギは2012年2月に兵役を終えて芸能界に戻ってくると、作品の傾向が以前と違ってきた。
 明らかに、個性的な時代劇への出演が多くなった。『アラン使道伝』『朝鮮ガンマン』
 『夜を歩く士(ソンビ)』といったように……。
イ・ジュンギが時代劇の魅力を語る。
 「自分には時代劇のほうが合っていると思います。個人的にも、時代劇が好きです。表現の違いも大きいですね。現代劇は生活の中の細やかな演技を表現する面白さがあり、時代劇では形が決められていない表現を想像して演じていく楽しみがあります」
 実際、イ・ジュンギには時代劇がよく似合う。
そして、彼が2016年に主演したのが『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』であった。
 936年に朝鮮半島を統一した高麗王朝の初期が舞台となる時代劇で、イ・ジュンギは初代王の王建(ワン・ゴン)の息子に扮している。やがては、名君のほまれが高い4代王・光宗(クァンジョン)になる人物なのだが、物語では複雑な境遇を抱えた王子が偉大な王になっていく過程がファンタジーとロマンスを交えて描かれていた。

イ・ジュンギは「時代劇では形が決められていない表現を想像して演じていく」と語っていたが、『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』では、彼の独特な感性が発揮されて光宗を見事に演じきっていた。


構成=「ヨブル」編集部

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